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  1. 大分市議会 2021-12-10
    令和 3年総合交通対策特別委員会(12月10日)


    取得元: 大分市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-11-22
    令和 3年総合交通対策特別委員会(12月10日)                 総合交通対策特別委員会記録 1.開会日時   令和3年12月10日(金)午後0時58分開議~午後2時26分散会 2.場所   第2委員会室 3.出席委員   委員長 高橋 弘巳         副委員長 橋本 敬広   委 員 牧  貴宏         委  員 倉掛 賢裕   委 員 長田 教雄         委  員 秦野 恭義   委 員 斉藤 由美子        委  員 甲斐 高之   委 員 松下 清高         委  員 日小田 良二   委 員 スカルリーパー・エイジ   委  員 佐藤 睦夫   委 員 今山 裕之   欠席委員   な し
    4.説明員   (都市計画部)    姫野都市計画部長古城都市計画部次長山村都市計画部次長、    橋本都市計画部次長都市交通対策課長後藤都市計画課長、    神野都市交通対策課参事、雨川都市交通対策課参事穂積都市交通対策課参事 5.事務局出席者    書記 岡崎 紀憲 6.会議に付した事件   【報告事項】    1.大分市地域公共交通網形成計画の改定について    2.大分・滝尾駅間の新駅設置に関するアンケート調査について    3.グリーンスローモビリティ実験運行事業について    4.自動運転車両実験運行について    5.路線バス代替交通運行事業について   【調査・研究】    6.交通弱者移動手段の確保について      ・交通弱者公共交通不便地域居住者とした場合の移動支援策      ・他都市の事例    7.公共交通利便性向上について      ・公共交通ネットワークを持続的に支える取り組み    8.その他                 会議の概要                              令和3年12月10日                              午後0時58分開議 ○高橋委員長   少し定刻の時間よりも早いようでありますけれども、皆さんおそろいでありますので、開催させていただきたいと思います。  本日の説明員は関係者のみの出席とし、新型コロナウイルス感染拡大防止のため執行部のマスク着用を認めておりますので、御了承ください。執行部におかれましては、発言の際は大きな声ではっきりと発言するようにお願いいたします。  本日は、お手元に配付しております日程案のとおり、執行部から5件の報告を受けるとともに、調査研究として2件の説明を受けたいと考えておりますが、よろしいでしょうか。  〔「異議なし」の声〕 ○高橋委員長   それでは、そのようにいたします。  ここで、都市計画部長から発言の申出がありましたので、これを受けます。 ○姫野都市計画部長   本日の説明員につきましては、新型コロナウイルス感染症対策のためマスクを着用しておりますので、御了承いただきたいと存じます。  高橋委員長、橋本副委員長をはじめ、委員の皆様方におかれましては、平素より交通行政に対しまして御支援、御協力をいただいておりますことに、厚くお礼を申し上げます。  まず、最近の諸事情についてでございます。12月6日から17日まで、国土交通省大分河川国道事務所が主催する大分県渋滞対策協議会では、渋滞緩和に向けた社会実験として、自動車通勤者を対象に、公共交通や自転車への乗換え、高速道路等を使用した通勤経路の変更等の取組を、市内企業と一緒に行っております。本市もこれに参加しておりまして、こうした取組を通じまして、引き続き渋滞緩和に努めてまいりたいと考えております。  それでは、本日の報告事項として5件ございます。詳細はこの後、担当課長から説明させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ○高橋委員長   それでは初めに、大分市地域公共交通網形成計画の改定について報告を受けます。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   資料が多くなっておりますので、ポイントを絞って簡潔に説明をさせていただきます。  資料1を御覧ください。  1、目的から、3、計画改定に向けた体制までにつきましては、9月の第3回定例会にて報告をさせていただいておりますので、本日は、資料右下に赤枠で囲っています、前回の報告以降の法定協議会であります大分市地域公共交通協議会やその分科会の開催状況並びに主な意見、計画素案の反映状況につきまして御説明をさせていただきます。  2ページをお願いいたします。  法定協議会及び分科会の委員、会員につきましては、記載のとおりとなっております。  A4縦、別紙1ページ目を御覧ください。  1、協議会などの開催状況ですが、これまでに大分市地域公共交通協議会を2回、大分市地域公共交通協議会分科会を3回開催し、計画の素案を作成してまいりました。  2、今後のスケジュールについてですが、今月23日には第4回大分市地域公共交通協議会、年明け1月14日には分科会、1月24日に5回目の協議会の開催を予定しており、2月にはパブリックコメントを実施する予定となっております。  2ページをお願いいたします。  これまでの協議会などでの主な意見と素案への反映状況です。冊子の資料、大分市地域公共交通計画素案も併せて御覧ください。  上の表の上から2つ目、素案85ページ、基本方針について、市として最も重要なことは何か。重要なことを基本方針の1に記載することが望ましいという意見については、すべての人が住み慣れた場所で安心して生活できる公共交通の維持、活性化を基本方針の1項目めとして素案に反映しております。  次に、下の表の最後にあります素案83ページ、107ページですが、公共交通以外の輸送資源について、必ずしも全ての輸送資源を活用する必要はないが、市としてどう考えているのかという意見については、既存の公共交通である鉄道、バス、タクシー、フェリーを最大限活用し、地域公共交通ネットワークの維持、確保が基本的な考え方であり、既存の公共交通で市民や来街者の移動手段の確保が困難な場合には、公共交通以外の輸送資源の可能性を調査、検討を行うように反映しております。  3ページをお願いいたします。  表の上から2つ目、素案83ページ、基本的な考え方として、引き続き、現在の計画が目指すべきものを継承する計画策定としていくが、理由を明示し、大分市らしさをメッセージとして発信すべきという意見については、人の動きや現計画の整理、公共交通利用者交通事業者の現状、市民ニーズを踏まえ、御意見のとおり加筆、修正をいたしました。  次に、大分市地域公共交通計画素案の表紙をめくりまして、次の目次を御覧ください。計画の概要につきまして、目次を使って御説明をいたします。  1、計画の目的と関連計画の整理では、計画策定の背景や計画期間、位置づけなどを記載しております。  2、大分市の現状では、11ページ以降に、人口分布や公共交通利用者数、乗務員数のデータ、公共交通交通事業者の現状などを記載しています。  3、これまでの地域公共交通の取組の検証では、59ページ以降に現計画の実施方針に対する取組状況を整理し、目標に対する達成状況の検証、新型コロナウイルス感染症の影響などを記載しています。  4、大分市の公共交通に関する意向などの把握については、73ページ以降に、9月に実施いたしました、3,500名の市民を対象としたアンケート調査の結果やまちづくりビジョン交通事業者へのヒアリング内容を記載しております。  5、大分市の公共交通に関する課題では、82ページに、公共交通の現状や社会情勢、市民ニーズなどを踏まえ、課題を記載しております。  6、大分市地域公共交通計画が目指すものでは、83ページ以降に、新たな計画の基本理念や、4つの基本方針とそれぞれの目標、取組事業などを記載しております。  素案内容につきましてはページ数が多くなっておりますので、後ほど御一読お願いいたします。  本市の地域公共交通は、現在、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、利用者が大幅に減少する中、市民一人一人が自分事として公共交通の積極的な利用を実施しなければ、鉄道、バス、タクシー、フェリーの運行を未来にわたって維持することが困難な状況にあります。  本市といたしましては、既存の公共交通を最大限活用し、市民、交通事業者、行政が一体となって、持続可能な公共交通ネットワークの構築を目指し、引き続き地域公共交通協議会などの皆さんと計画の策定を進めてまいります。 ○高橋委員長   ただいまの報告について、委員の皆さんから質問等はありませんか。  〔「なし」の声〕 ○高橋委員長   それでは次に、大分・滝尾駅間の新駅設置に関するアンケート調査についての報告を受けます。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   資料2を御覧ください。  1、調査の概要ですが、期成会が新駅候補地として挙げています境目公園周辺の居住者、事業所、高等学校を対象に、地元期成会と一緒に利用意向調査を実施いたしました。  居住者用調査は1万75世帯に配布し、3,594世帯から回答いただき、回収率は35.67%でした。  事業所用調査は300事業所に配布いたしまして、151事業所から回答いただき、回収率は50.33%でした。このうち151事業所の方から、従業員用の調査に御協力いただけると回答がありましたので、そのうち99事業所に再度調査依頼したところ、71事業所から回答いただき、回収率は71.72%でした。  高等学校用調査は3,438名の生徒に配布し、1,017名からウェブ回答をいただき、回収率は29.58%でした。  2、調査範囲ですが、期成会の要望を受け、右図の赤枠で囲われた範囲を居住者用調査調査範囲としており、事業所用調査も同枠内の事業所から回答をいただいたところでございます。  2ページを御覧ください。  3、集計結果抜粋についてですが、居住者用調査新駅設置が必要と回答した世帯は56.62%となっており、個人票の回答からは、積極的に利用する、機会があれば利用するの回答合計は63.25%でした。  事業所用調査では、新駅設置が必要と回答した事業所は74.83%で、従業員票からは、積極的に利用する、機会があれば利用するの回答合計は41.48%でした。  高等学校用調査で、通学で利用すると回答した生徒は6.39%でした。  4、新駅の需要算定ですが、新駅が設置された場合の居住者、従業員、高等学校生徒利用頻度アンケート調査より試算したところ、年間延べ乗車人員は31万8,736名となりました。また、年間延べ乗車人員を365日で除した1日当たりの乗車人員は873名となりました。  今後は、地元期成会やJR九州と調査結果の共有を行い、引き続き協議を進めてまいりたいと考えております。 ○高橋委員長   ただいまの報告について、委員の皆さんから質問はありませんか。 ○エイジ委員   このアンケートの取り方ですけれども、②のところから2番目に、機会があれば利用すると思うという聞き方は、数字を見て分かるように、絶対多いと思うんですね。ふだんは使わないけれども、もしかしたら使うかもしれない、そのタイミングがあったら使いますと。一番答えやすい質問ではないかなと思うので、聞き方がすごくファジーなものに感じられるんですけれども、どうですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   委員がおっしゃるとおり、なかなか曖昧な聞き方をさせていただいております。ただ、今回は市民の方が、まだ駅ができていない状態で本当に使うのか、使わないのかというところで、確実に使うとおっしゃる方もいらっしゃるのですけれども、やっぱり、実際に使われるのかどうかということで、想像もできない部分もあるかと思います。全く使わないという人は、そのまま、そっちのほうの答えになるかもしれない曖昧なところではあるんですけれども、1つの選択肢として、こういった言い方ではありますけれども聞かせていただいて、それなりの回答をいただいたという結果だと考えております。 ○高橋委員長   ほかにありませんか。 ○今山委員   このデータをJRと共有した場合に、JRが駅を造りましょうかという感じになるのですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   まさにそこがポイントかと思います。例えば、回収率も含めて、そもそもこれが高いのか低いのか、今回回答していただいた、想像ではありますけれども、今後できたら使うというような、これはOD調査的なやり方でやっていますので、問い自体は問題ないかと思いますが、その辺り、どうしても大分市に知見がございませんので、まずは相談させていただく中で、JRの考えを聞かせていただくというところが今の考え方です。 ○高橋委員長 
     ほかにありませんか。 ○斉藤委員   今の質問と関連するのですが、この協議をJRはもちろん、例えばタクシーとかバス、そういう事業者とも協議は必要だと思うんですけど、今後そういう予定はありますか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   今回聞かせていただきましたアンケート内容は、鉄道駅を利用するのかしないのかという話をさせていただいておりますので、まず鉄道事業者に1度御相談をするという形を考えております。必要があれば、そういったほかの交通事業者に聞くこともあるかもしれませんけれども、まずは今回で言うとJR九州に御相談をして、今回の結果がどのように読めるのかというところを協議していきたいと考えております。 ○斉藤委員   今後の方向性次第では、結局、バス、タクシーには絶対影響する話なので、やはり一旦この時点で意向調査をすべきではないかと私は思います。加えて、住民の方に、この情報を例えば把握して、また協議をするというような機会はありますか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   現時点では、先ほど述べましたように、そもそもこのデータをもって、どのようなことが言えるかという知見が我々にありませんので、まずは鉄道事業者に相談をするということでございます。必要があれば住民の方に聞くということもあろうかと思いますけれども、まずはJR九州と協議させていただいて、その中で進むべき方向を私たちも見いだせれば、可能性としてはそういったこともあるのではないかと思っております。 ○斉藤委員   せっかく大分市がこうやって調査をしたわけですから、住民の皆さんに、この地域に限らず、やはり情報提供が必要ではないかと思います。私個人としては、地元の方々がのぼりを立ててまでやっている割には回収率が低いというか、結果がちょっと意外だったので、本当に意向がどれだけ反映されているかというのが1回では分からないと思うのですが、ぜひ、また今後、慎重に確認をしていただければと思います。 ○高橋委員長   ほかにありませんか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   補足ではございますけれども、一応、この同じものを地元期成会には渡しております。そこを通じて地元の方にこういった話を聞くということはあろうかと思います。 ○高橋委員長   ほかにありませんか。  〔「なし」の声〕 ○高橋委員長   次に移ります。グリーンスローモビリティ実験運行事業について報告を受けます。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   資料3を御覧ください。資料が多くなっておりますので、簡潔に御説明をさせていただきます。  1、実験運行事業の概要、事業の目的及び事業概要については、記載のとおりでございます。  右下の3、主な実験のポイントですが、両地域共通といたしましては、フリー乗降による利便性の確保、地域内の移動、住民の移動支援野津原地域におきましてはこれらに加えまして、地域と地域を結ぶ移動、道の駅のつはるのアクセス、佐賀関地域ではパターンダイヤ導入による利便性の確保、フェリーや関崎海星館利用者などの観光利用ポイントとして整理をいたしました。  2ページを御覧ください。  運行実績ですが、野津原地域では延べ739人、1日当たり6.06人利用しております。特徴は、フリー乗降区間での利用が最も多くなっていることや、道の駅のつはるで設定している30分の停車時間での一時下車も多く、道の駅のつはるやななせダムへの移動手段として利用されているところでございます。  佐賀関地域におきましては延べ2,309人、1日当たり32.07人利用されております。フリー乗降区間での乗降が過半数を占めており、コース沿線の住宅、スーパー、郵便局などの移動が多く見られます。関崎海星館へは7月21日から9月末までの毎週水曜日に1往復ずつ運行し、延べ130名が利用いたしました。  3ページ目をお願いいたします。  野津原、佐賀関両地域ともに、乗り込みアンケート調査を実施しましたので、結果の要旨を御説明いたします。6ページ以降に詳しいアンケートの調査結果を記載しておりますので、併せて御覧ください。  (1)、利用者の属性は、両地域ともに、運行地域に住む高齢者が主な利用者でした。  (2)、利用目的は、生活交通観光交通としての利用があることが分かりました。  (3)、利用頻度につきましては、野津原地域では初めてと答えた方が最も多く、佐賀関地域では週2回以上と答えた方が多い状況でございました。  (4)、グリーンスローモビリティが外出のきっかけとなった、交流のきっかけとなったと答えた方は両地域ともに非常に多く、グリーンスローモビリティが高齢者の外出促進や地域コミュニティーの育成に効果があることが分かりました。  (5)、満足度については、両地域ともに高く、運行地域においてグリーンスローモビリティが受け入れられていることが分かりました。  4、実験のポイントの結果ですが、野津原地域におけるポイント①、フリー乗降は、フリー乗降の利用が37.8%ありましたことから、フリー乗降が定着し、住民などの利便性の向上につながっております。  ポイント②の地域と地域を結ぶ移動は、昨年度よりも野津原地域から稙田地域間の運行本数を増やしたものの、路線バスとルートが重複していること、運行距離が長く多頻度運行ができなかったことが影響したためか、地域間の移動にグリーンスローモビリティを利用した方は少ない結果となりました。  ポイント③の地域内の移動は、野津原支所から道の駅のつはるの地域内移動として利用している方が多くいました。  ポイント④の道の駅のつはるへのアクセスは、野津原支所から道の駅のつはる間の地域内移動として利用している方が多くおられました。  4ページ目をお願いいたします。  佐賀関地域ですが、ポイント①フリー乗降は、野津原地域と同様に、高齢者でも無理なく気軽に利用できますことからフリー乗降が定着し、住民などの利便性の向上につながっております。  ポイント②パターンダイヤの導入は、買物や通院などの日常利用が主であったことから、パターンダイヤによって利便性向上につながると思われます。  ポイント③の地域内の移動は、施設間をつなぐモビリティとして認知されましたことから、多くの方に利用していただきました。  ポイント④観光利用は、関崎海星館ルートの利用者は50%以上の乗車率があり、関あじ関さば館での乗降が佐賀関支所に次いで多いことなど、佐賀関地域観光利用に効果が見られました。  5、実験運行から見られたグリーンスローモビリティ活用に関する考察ですが、(1)、まちづくりビジョンの実現に向けた取組として有効であるという点でございます。12ページに記載しておりますが、ビジョンでは交通に関する提言が多くあり、グリーンスローモビリティに対する期待も大きなものがあります。  (2)、既存の公共交通の補完や利用促進に資するモビリティは、平成25年のパーソントリップ調査では、バスの利用が3.2%に対しまして、グリーンスローモビリティでの乗り継ぎ利用が6%と、ほぼ倍の利用がありました。  (3)、住宅や目的地など、まちのつくりを考慮したルート選定が重要では、佐賀関地域におきましては週2日以上の利用が73%となり、日常の移動手段として利用されております。  (4)、フリー乗降パターンダイヤ地域住民移動支援利便性向上に効果があるでは、フリー乗降のニーズが多く、パターンダイヤが効果的であることが分かりました。  (5)、観光振興に有効は、道の駅のつはるや関崎海星館などへの移動手段として効果があることが分かりました。  (6)、使用している車両eCOM-10の優位性については、対面式ベンチシートにより、車内での会話が弾むなどが分かりました。  5ページをお願いいたします。  6、本市におけるグリーンスローモビリティの活用策、位置づけについてですが、1、地域に根づいた運行をする。2、ルートは住宅地や各施設、交通結節点を結ぶルートとする。3、フリー乗降パターンダイヤを基本とした利便性の向上を図る。4、既存の公共交通を補完したサービスとする。5、高齢者の積極的な社会参加や公共交通利用促進、地域経済の活性化に資する取組として、引き続き運行の実施。6、運転手不足解消などを目的に自動運転実験運行の実施などとし、この方針に基づき、今後もグリーンスローモビリティ実験運行を実施してまいります。  7、令和4年度の実験運行につきましては、13ページ、14ページ、15ページのルート案も併せて御覧ください。運行に係る経費につきましては、3月議会におきまして債務負担行為を御承認いただいており、来年1月より運行委託に係る入札を実施する予定としております。  まず、1、野津原地域におきましては、路線バスやふれあい交通、路線バス代替交通の結節点となります野津原支所周辺を循環し、地域の商店や病院、飲食店などを循環するルートで実験運行を行い、地域住民生活交通として実験運行を週4日、1日12循環運行として、地元と調整を進めてまいります。また、野津原支所と道の駅のつはる、ななせダムを結び、ななせダムの周回道路を運行する周遊型のルートを週に1日、水曜日を予定しており、1日4往復することを計画しております。  2、佐賀関地域におきましては、現在の実験運行ルートでの利用者が多いことから、引き続き本年同様のルートで実験運行として、地元と調整を進めてまいります。なお、夏休み期間を中心に運行してきました関崎海星館ルートにつきましては、来年度、関崎海星館の改修工事を予定していますことから、改修期間がありますので運行は行えないということでございます。  3、来年度より新たに運行いたします大南地域におきましては、大南支所を起終点に、商業施設や病院などを結ぶ嶺・楠木生循環ルートJR中判田駅と戸次本町を結ぶ中判田駅ルートで、おのおの1日5便の実験運行とし、地元と調整を進めてまいります。 ○高橋委員長   ただいまの報告について、委員の皆さんから質問等はありませんか。 ○エイジ委員   また、佐賀関地域の運行に関する案内が届いていましたけど、ルートは前回の区間と同じコースですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   この後、自動運転は詳しいお話をさせていただきますけれども、ルートはほぼ一緒でございます。 ○エイジ委員   夏場にルートを変更して関崎海星館まで登っていくというところで、以前、実験運行に試乗したときに、あの場所が急坂だし、雨が降ったときに滑って、もしかしたら登りにくいのではないかというような懸念材料があるということでしたが、解消できますか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   来年は残念ながら、関崎海星館は改修ということで行かないんですけれども、今回は8月から9月にかけて運行させていただきました。雨が降って登れないという懸念をしていたとおり、非常に勾配が急だったので、EV車としては非常に能力的につらいという状況でございまして、満員の状態では重量的に非常に難しかったということが現実でございます。  ただ、50%以上の乗車率ということで、全席埋めなければ運行できたという状態で、それと車両の能力の話もございまして、全て登れるようなEV車であれば何ら問題なかったんですけれども、どうしてもバス型のEV車を使っておりますので、その分、自重が重く、一応、登坂できる勾配ではあったんですけれども、長距離の登坂までは、なかなか難しかったというところがございまして、現実的にはできましたけれども、車両としては少し弱いのかなと思っております。 ○エイジ委員   やっぱりその辺を考えると、例えば関崎海星館が改修されてプラネタリウムができるというのであれば、そこに人が集まるためにそういう取組をしているわけで、この乗り物があるのだったら、せっかくだから乗って上がろうかといったときに、すみません、乗車率が上がると登れなくなるのでというのは、何だか本当の役目を果たしているのかというところもありますし、今説明があったように、少し不安なところもあるのではないかというようなお答えでしたが、もし何かあったときに大変なことになるのではないですか。特に急勾配ですから、事故がすごく心配だなと考えますので、その辺の対応、対策はどうですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   原因を見ると、どうしてもモーターが熱くなってしまうということで、安全側の部分では、例えば冷えるまで待つような形で一旦ストップしてしまうような、試乗でもそういったことはございました。ただ、それをもって例えばブレーキが利かなくなるような、そういったことは全くなくて、実際、モーター自体が冷めれば登れるという状態が、何回かはありました。ただ、現実的に毎週1回上っていたので、その中で常にそういったことが起こるということでは当然なくて、暑いときに限ってそういった現象は車両の特殊性どうしても起こりがちというのはありますけれども、安全性には問題ないということです。 ○エイジ委員   あと、佐賀関地域の住民の方からすると、病院に行くのに非常に便利だという声があるのと、一方で野津原地域に関しては、住民の方からやっぱり邪魔だと、あそこは追越しができるのですけれど、カーブとかが多くて、実際、追い越して行くときはちょっと怖いのではないかなというところもあって、僕も見かけたんですけど、渋滞になっていることがあります。時々道幅の広いところでよけているという話は聞いていますけど、そういった苦情の声も上がっているのは事実です。今回こういったデータを見ると、非常にいいという答えが大半ですけれど、その辺の課題はどういうところだとお考えですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   御指摘のように、国道でスピードを出しがちのルートでございます。今年はこのルートを昨年同様に使わせていただきまして、できるだけ停車帯によけて、追い越していただくということもしていますが、どうしても少し待っていただくこともあるというのは事実でございます。ただ、御不満に思われている方もいらっしゃるというお話でございますし、そうだと思うんですけれども、実際、私たちや警察にも直接そういった苦情が出ていなくて、それについては我慢していただいているのかなと思っております。  先ほど御説明いたしましたように、距離が長いもの、なかなか野津原地域とかはあまり乗車いただけないということがございまして、最後に御説明いたしました13ページのところですけれども、今度は野津原支所を中心とした循環型でさせていただきたいと思っております。また、地元の方にも事前に御相談させていただいているんですけれども、いろんな問題があろうかと思いますが、ぜひとも野津原地域でも引き続きやってほしいというお声をいただいておりますので、来年度もこういった形で、いろんな案を考えながら、皆さんに乗っていただけるようなモビリティの実験をしていきたいと思っております。 ○高橋委員長   ほかにありませんか。 ○甲斐委員   左の下のマークのななせダム周遊路、ここをどう考えているのか。1日12循環のところと、1日4往復のななせダム周遊のところと、車が1台しかないので、どういう感じなのか、具体的にお願いします。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   赤で書かせていただいている左のほうが月曜日、火曜日、木曜日、金曜日は、支所周辺を走るような運行をさせていただきまして、道の駅までの利用といいますか、そういったお客さんもいらっしゃいましたので、この観光施設までの利用を来年ももう一度、水曜日だけ行きたいということでございます。ただ、今度は道の駅のつはるだけではなくて、今までも何度かそういう御要望をいただいたんですけれども、ななせダムを周遊するような、本当に観光に特化したような動きも今回新たに考えさせていただきまして、皆様の需要があるのかどうかというのを考えさせていただきたいということで、こういう2つのルートを考えたところでございます。 ○高橋委員長   ほかにありませんか。 ○斉藤委員   満員になって乗れなかったことというのは今までないんですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   佐賀関地域では、非常に住民の方に好評でございまして、乗車を断るぐらい実際に乗っていただいたことはあります。ただ、毎日毎日そういう状態かといえばそこまでではなくて、先ほど言いましたパターンダイヤ、要は1時間で回っていますので、次を待ってくださいという形になります。その辺りは皆さん、慣れてきているということがございまして、恒常的にそういったことは起きていませんけど、佐賀関地域は結構乗っていただいているので、何度かそういったことはあります。 ○斉藤委員   今後、利便性を向上させ、利用の普及を図っていくと思うんですけど、いかんせんこの人数ではそれに対応できないというのだったら、日常生活としてどうか。うちはいつも反対のところでそう言うんですけど、現実的ではないなというのが、やっぱりとても思うんです。ただ、これがよいのか、交通手段がないから乗っているというのも1つ大きなことだと思うので、やはり、本当にこの方法でいいのかどうかは、いつも基本に立ち返っていただきたいと思いますので、その点はお願いします。 ○高橋委員長   そのほか、質問ございませんか。  〔「なし」の声〕 ○高橋委員長   では、次に行きたいと思います。自動運転車両実験運行について報告を受けたいと思います。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   資料4を御覧ください。  事業概要でございますけれども、今回は、佐賀関地域で運転手搭乗型の自動運転車両実験運行の実施をいたします。  2、事業内容は、運行期間は12月17日金曜日から24日金曜日の8日間です。  2枚目のチラシを御覧ください。  運行区間はチラシ裏面のとおり、佐賀関支所を起終点といたしまして、佐賀関病院や国道九四フェリー、まちなか、関あじ関さば直売所を経由するルートとなっております。ピンク色の点線の箇所を搭乗型の自動運転で走行いたします。青色の実線の箇所は道幅が狭く、車や歩行者の通行も多いため、手動で運行いたします。
     フリー乗降としていますので、路線上で手を挙げると、停留所以外の場所でも乗降車することができます。1日6便運行いたしまして、1便当たりの所要時間は約45分となっております。  1枚目の資料にお戻りください。  3、LINEによる事前予約につきましては、実験運行の乗車予約は、6名分をLINE予約した事前予約と、5名分を当日現地で受け付ける当日予約の2つの方法を実施いたします。  4、自動運転車両の実験運行事前乗車体験会につきましては、15日水曜日の午後、委員の皆様にも乗車体験をしていただきたいと考えております。御都合のつく方は御参加のほど、どうぞよろしくお願いいたします。  また、年度内に中心市街地におきまして、遠隔型の実験運行も予定しております。  引き続き関係機関と協議、調査を行い、安全対策を十分に講じ、実施したいと考えております。詳細が整いましたら、改めて御報告をさせていただきます。 ○高橋委員長   ただいまの報告について、委員の皆さんから質問等はありませんか。  〔「なし」の声〕 ○高橋委員長   それでは次に、路線バス代替交通運行事業について報告を受けます。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   資料5を御覧ください。  事業概要につきましては、記載のとおりでございます。  資料4枚目以降に、野津原地域、滝尾地区それぞれの路線図、時刻表を添付しておりますので、併せて御確認をお願いいたします。  2、利用実績についてですが、野津原地域の平均乗車人員は1便当たり0.95人、平日1日当たりで30名程度となっております。滝尾地区では1便当たり0.6人程度、平日1日当たり14名程度です。また、7月に利用者に向けて実施いたしましたアンケート調査から、野津原地域では中高生の通学利用があること、両地域ともに高齢者の買物、通院などの利用があることが分かりました。  2ページをお開き願います。  4月1日から9月30日までの6か月間の野津原地域の利用実績を記載しております。  左側の表が行きの便となります野津原支所行き、右側の表が帰りの便となる、上原、今市、今畑行きです。上段から、平日、土曜日、日祝日で分類をしております。主に平日、野津原支所行きの6時台から8時台、上原行き、今市経由の10時台、13時台などで利用が見られます。表中の赤い文字は、平均乗車人員が1名に満たない便で、全体の約6割を占めている状況です。  3ページをお開きください。  滝尾地区の利用実績を整理しております。主に、地区を左回りで運行いたします元町、下郡バイパス方面接続の平日9時台、12時台、15時台、右回りとなる羽田、下郡方面接続の平日7時台や9時台などで利用が見られます。平均乗車人員が1名に満たない便は全体の8割で、日祝日の朝夕では、6か月間の利用がゼロ人であった便が3便ありました。  恐れ入りますが、1ページ目にお戻りください。  3、地域検討会の実施についてですが、記載のとおりでございます。  本市では、運行開始後、自治会を通じて、3か月ごとに利用実績を沿線地域にお知らせをするとともに、積極的な利用の呼びかけを行っていますが、地域検討会では、利用実績などについて改めて御説明し、今後の運行に向けて意見交換を行ったところでございます。  4、令和4年度の運行方針です。  1点目は、路線バスに接続する路線定期運行の継続です。運行ダイヤにつきましては、路線バスのダイヤ改正時期に合わせて変更をしてまいります。  2点目は、利用実績に基づく運行区間や運行便数の見直しですが、今後も、利用者アンケートや地域検討会を通じ、利用者ニーズを確認しながら、利用実績に基づき、実態に合った運行内容に見直しを図りたいと考えております。  5、今後のスケジュールについてですが、今月下旬には、大分市地域公共交通協議会で運行計画の協議をし、来年1月より入札を開始。年度内に運行業務受託者を決め、4月1日からの運行に向けて準備を進めてまいります。 ○高橋委員長   ただいまの報告について、委員の皆さんから質問等はありませんか。 ○斉藤委員   利用者アンケートはどうやって取っているのですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   実際に搭乗している方に乗り込み調査をいたしまして、どういった利用をされているかというのを確認させていただいております。 ○斉藤委員   乗っていらっしゃる間に、何か書いていただくとかですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   そのとおりでございます。 ○斉藤委員   要望ですけれど、できればもうちょっと落ち着いてアンケートに答えられるような方法も考えていただけないかなと思います。特に滝尾地区の方々に聞くと、交通が不要なのではないですけど、物すごく必要だけれど、結局、乗り換えてまたバスに乗るというのがとても煩雑でという、いろんな要望も聞かされているので、そういったこともぜひ吸い上げていただいて反映させていただければなと思います。お願いします。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   アンケートもそうですけれども、先ほど御説明しましたように、3か月に1度は自治会等に行って利用状況を周知させていただいたり、地域検討会を行って、できるだけそういった周知もやっております。引き続き、できるだけそういったお知らせをする中で、まずは乗っていただくということも併せてお願いしていきたいと考えております。 ○日小田委員   検討会の参加人数とか、そこでの意見とか、具体的にはどういうものが今出ているのですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   皆さんにお声かけをしているのですけれども、なかなか参加人数としてはあまり多くない状況でございます。上から、16日にしたものが参加者2名、17日はゼロ名、次は9名、0名。滝尾地区におきましては、24日が19名、27日が4名という形で、皆さんにお声かけはしているんですけれども、なかなか集まっていただけていない状況ではございますが、皆様が総じておっしゃるのは、コロナ禍でありますので、利用状況についてもう少し様子を見て、ぜひ引き続きお願いしたいというような意見をいただいたところでございます。 ○日小田委員   代替交通を導入しようというときの話の中で、我々も深くは聞いていなかったんですけれども、代替交通を導入しなければならない事情というのが当然あったと思います。ただ、今のこういう状況の中で検証するという必要が当然あるんだと思うんですけれども、今回、債務負担行為がたしか6,000万円出ているということで、それを考えたときに、大体1便1人乗っている方がいないという状況の中で、地元対策も含めたときに、本当に市の方針としてこのままいくのかどうなのか、どういう検証の仕方をするのかとか、現時点での考え方があれば教えてください。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   まさに今乗っている方は、実際に少ないという状況でございまして、その辺りをしっかり考えていかないといけないと思っております。今回、この4番目に書かせていただいているのが来年度、同様に路線定期運行をさせていただきたいということで、まずは来年の4月以降は今までと同じような形で運行させていただきます。ただ、もう今も既にやっておりますけれども、市民への利用状況のお知らせですとか、御意見を聞くこういった会を引き続きやらせていただく中で、それでもやっぱり少ない状態が続くようであれば、委員御指摘のように、モードをもう少し切り替えて、いろんなことを考える必要があるのではないかなと思っております。  ただ、今回の地域検討会でも出ましたけれども、やっぱりコロナ禍なので、もう少し様子を見てほしいという御意見もありますので、今回、4月1日以降は、まずは今のモードで回させていただきたい。ただ、乗っていないところは、これは少し見直しをさせていただきたいと思っております。 ○日小田委員   代替交通を導入するとき、当然、地元と約束事項といいますか、そういう話合いがあったと思うので、それはそれで守らないとならないと思いますが、さっき言いましたように、6,000万円近くのお金を果たして、その費用対効果を考えたときに、もっと違う交通の、いわゆる代替交通案のことも考えていく時期が来ると思うので、そういうことも含めて視野に入れながら、検討していただきたいと思います。要望です。 ○高橋委員長   要望ということですけれども、この運行の費用は6,000万円弱ですけれども、諸経費などもあるんです。ほかにどのぐらいかかるか説明をしてくれますか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   6,000万円というのは債務負担行為の話でございまして、そこはほぼ今年と同額でございます。今年度認めていただいています予算からいきますと、運行経費は同じく6,000万円ぐらいですけれども、それ以外に停留所の時刻表とか、その辺りを作成する費用で300万円、運行するためにICカードを使っているんですけれども、それのシステムの経費で300万円、さらに今年は野津原公民館と滝尾公民館にバス停の上屋を設置いたしましたので、それで700万円ということで、合計すると7,200万円ほどが今年の予算で認めていただいている経費でございます。 ○高橋委員長   そのほかに質問はありませんか。  〔「なし」の声〕 ○高橋委員長   それでは、これで報告事項を終了させていただきます。  説明員の方は退室をお願いいたします。お疲れさまでした。  〔説明員退室〕 ○高橋委員長   次に、調査研究についてです。  本日は日程案に記載のとおり、交通弱者移動手段の確保については、交通弱者公共交通不便地域居住者とした場合の移動支援策という視点で説明を受け、公共交通利便性向上については、公共交通ネットワークを持続的に支える取組という視点で説明を受けたいと考えております。  本日はこの2つの視点について説明を受けたいと考えております。関係者のみを入室させますので、しばらくお待ちください。  〔説明員入室〕 ○高橋委員長   それでは、執行部から説明を受けたいと思いますが、この説明は、総合交通対策特別委員会として調査研究していくためのものです。説明の後は質問のみとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  初めに、交通弱者移動手段の確保として、1点目、交通弱者公共交通不便地域居住者とした場合の移動支援策、他都市の事例について、執行部から説明をお願いいたします。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   お手元の資料の6-1を御覧ください。  事業の目的についてですが、路線バスなどが運行されていない地域において、自家用車を運転しない方などの移動手段の確保、併せて、地域コミュニティーの醸成と地域公共交通利用促進を図ることを目的としています。  2、制度の概要についてですが、表のとおりとなっております。  3、運行実績についてですが、利用者数が増加した年度は、ルートの増加や新規利用者の増加、積極的な利用があったことに加えまして、運行時間などの見直しにより利便性の向上が図られたこと、また、平成29年度に制度改正を行ったことが要因と考えられます。一方で、利用者数が減少している年度は、本事業の利用者のほとんどが高齢者でありますことから、定期的に利用された方が老人ホームなどの施設に入所したり、お亡くなりになったことなどが要因と考えられています。また、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響によって外出を控える方が多く、利用者数が激減している状況となっています。  4、地域検討会などにつきましては、地域の生活実態に即した利用しやすいモードにすることを目的に、毎年、ルートごとに地域検討会を開催しております。本資料の4ページには、平成30年度に開催いたしました地域検討会と運行説明会の開催実績を掲載しております。また5ページには、令和元年度、令和2年度の開催状況を記載していますので、後ほど御覧ください。  最後に、今後の取組についてですが、本事業は、交通不便地域におきまして、地域住民移動手段の確保に併せ、地域コミュニティーの醸成や、タクシーと路線バス地域公共交通利用促進を図るものとして、引き続き地域検討会や運行説明会を開催する中、利便性の向上の取組を継続的に行いながら、事業を進めていくこととしております。  続きまして、他都市の事例につきまして御説明を差し上げます。  資料6-2を御覧ください。  他都市の事例に入ります前に、地域公共交通には、路線バスやコミュニティバス、デマンド交通など様々な運行形態がございますので、それぞれの運行形態の特徴をこちらの資料に沿って御説明した後、他都市の事例を御紹介いたします。  まず、表の上から3段目の道路運送法の欄を御覧ください。  旅客を有償で運送する事業を行うためには、道路運送法による経営許可を受ける必要があります。公共交通は、利用者から運賃を徴収し運行することが基本となるため、原則として、この経営許可を受け、事業用自動車、いわゆる緑ナンバーの車両を使用して運行することとなります。ただし例外的に、自家用自動車、いわゆる白ナンバーの車両を使用して運行することができる場合もあります。表の上段に1から8までの番号を振っておりますが、1から5は緑ナンバーによる運行、6、7は白ナンバーによる運行、8は例外の運行として整理しております。  まず、1、路線バスです。本市におきましては、大分バス、大分交通、臼津交通の民間路線バス3社が運行しています。特徴につきましては、表の中段に、利用できる人、予約の必要性、運賃設定、所要時間の読みやすさ、停留所、自治体に係る運行コスト、安全面の項目に分けて整理しております。路線バスの特徴といたしましては、どなたでも利用可能。予約は不要で、時刻表に沿って運行されます。基本的に大型バスや中型バスで運行するため、狭い道での運行が困難となっているのが特徴です。  2はコミュニティバスです。下段の米印に記載しているとおり、コミュニティバスとは、市町村などが主体となって運行するバスの総称のことです。市町村などが主体的に運行すれば、2に加えまして、3、4、6、7も含めてコミュニティバスと呼ぶことがあります。  2のコミュニティバスの運行は、バス事業者やタクシー事業者に運行を委託しており、緑ナンバーによる運行となります。本市では、大分きゃんバス、路線バス代替交通ののつはるコミュニティバスやたきおコミュニティバスがこれに該当いたします。  3と4はデマンド交通です。デマンド交通とは、予約があったときのみ運行する運行サービスです。ルートが決まっています3、路線不定期運行と、ルートが決まっていない4、区域運行があります。3の路線不定期運行は主にタクシー事業者が担い、本市ではふれあい交通がこれに該当します。4の区域運行につきましては、本市では、富士見が丘連合自治会が団地内で実施しています、おでかけ交通がこれに該当します。  5はいわゆる普通のタクシーで、タクシー事業者が輸送サービスを提供しています。  ここまでが、道路運送法の経営許可を受けた緑ナンバーによる運送です。本市のバス、タクシーにおける地域公共交通を持続的に支える取組は、今御説明いたしました、1、2、3、4、5を実施しております。  6と7は、自家用車、いわゆる白ナンバー車両を使用した交通空白地有償運送です。ここで言う交通空白地とは、次の2点を満たす場合に、白ナンバーによる交通空白地有償運送が可能となっております。1点目は、バス、タクシーなどの公共機関では十分な輸送サービスが確保できないと認められる場合。2点目が、白ナンバーによる交通空白地有償運送を行うことについて、バスやタクシー事業者などを含む地域公共交通会議において協議が調っている場合です。  交通空白地有償運送も、コミュニティバスとデマンド交通の2つの運行形態があります。6は白ナンバーによる路線定期運行、7は白ナンバーによるデマンド交通です。仕組みや利便性などは、3及び4と同等です。  大きく違うのは、事業主体としてNPO法人が可能となることです。つまり運行は、バス事業者やタクシー事業者に運行を委託することができますが、NPO法人自身が運転をすることも可能です。本市においては、全地域に5、タクシーが運行していますので、交通空白地は存在していません。  もう一つ、大きく相違する点は安全性です。安全面につきましては、講習を受ければ普通自動車第一種運転免許でも運転が可能であることや、運行管理体制の基準が厳格でないことから、経営の許可を受け、二種免許が必要な緑ナンバー車両による運行に比べますと、一般的には安全性は劣ります。  表の一番右の列、8は、例外的に道路運送法上の許可、登録を要しない運送の様態です。例えば、病院やスーパーの送迎がこれに当たります。道路運送法上の許可が不要である運送の条件を2段目に記載しております。運送に対して有償性がないとは、利用者から運賃などの運送の対価を取らないことであり、自己の生業と密接不可分であることとは、病院やスーパーなど、自己の施設の利用者のみの送迎を行うことが条件となっております。  表の下段を御覧ください。県内他市町村における交通手段を運行形態別に記載しております。県内では、②のコミュニティバスでの運行例が最も多くなっております。  また、6の交通空白地有償運送は、豊後大野市や佐伯市などで実施されておりますが、いずれも運行は緑ナンバーを有しています交通事業者が担っており、県内ではNPO法人による運行例はありません。太字にしております、由布市、豊後大野市、竹田市、佐伯市、日出町の公共交通につきまして、次ページ以降の路線図で簡単に御紹介をいたします。  2ページをお願いします。由布市の公共交通網をまとめたものでございます。青色が路線バスの路線、オレンジ色が由布市のコミュニティバスであるユーバスの路線です。黄色の丸がJRの駅、赤色の星が行政施設です。由布市は、青色の路線バスが一部地域しか運行していないため、30路線の路線定期運行のユーバスが市域の多くのネットワークを形成しています。  3ページ目をお願いします。豊後大野市の公共交通網です。青色の路線バスが、地域の拠点と拠点を結ぶように運行していますが、その他の地域につきましては、ピンク色で示しています白ナンバーの路線定期運行のコミュニティバスが41路線運行しているほか、さらに人口密度が低い地域におきましては、水色で網かけしている区域でのデマンド交通、あいのりタクシーを運行しています。  4ページ目をお願いいたします。佐伯市の公共交通網です。オレンジ色のコミュニティバスは大分バスの路線バスが運行していましたが、今年の9月末で路線廃止となり、その代替として、佐伯市コミュニティバスとして8路線で運行されています。また、ピンク色が白ナンバーのコミュニティバス、水色で網かけしている区域をデマンド交通が運行しています。
     5ページをお願いいたします。竹田市の公共交通網です。オレンジ色のコミュニティバスが、豊後竹田駅や玉来駅を中心に9路線運行されています。また、水色で網かけしています区域を、デマンド交通でありますカモシカ号が運行しています。  6ページ目をお願いいたします。日出町の公共交通網です。青色の路線バスが国道上を運行しており、隣接する別府市と杵築市とをつないでいます。それ以外の地域は、オレンジ色の線をコミュニティバスである国東観光200円バスが6路線運行しており、ピンク色の線を白ナンバーのコミュニティバスが6路線運行しております。  前の資料6-1の2ページ、ふれあい交通運行路線図を御覧ください。  この路線図は、本市のバスなどの公共交通ネットワークとなっています。本市のネットワークは、人口密度が高い市街化区域を中心に1のバス路線が運行しており、人口密度が低い外縁部の調整区域や過疎地域において、2のコミュニティバスである路線バス代替交通、3、デマンド交通であるふれあい交通及びおでかけ交通が運行しており、比較的バランスの取れた公共交通網が形成されています。また、幸運なことに市内全域で5番のタクシーを運行してもらっており、交通空白地は存在しない市となっています。  本市といたしましては、引き続きこのバランスの取れた公共交通ネットワークを何としてでも維持していくことが肝要であると考えており、市民の皆様に、せめて年1回、できれば月1回でもいいので公共交通を利用していただき、現在の鉄道、バス、タクシーなどの公共交通を持続的な産業に育てていただきたいと考えています。 ○高橋委員長   質問はございませんか。 ○松下委員   ふれあい交通は、議会でも事務事業評価をしている重要な事業だと思っていますが、問題は、最初導入したときは皆さん利用していただけるのですけれども、施設利用者などを除いた高齢者の方は、ややもすればちょっと離れていくのかというところが課題ではないかと思っています。そこをどう継続して利用していただけるかというところが、多分この地域検討会だろうと思っていて、苦労しているんだろうなというのは分かっているんですけれども、そこら辺の継続利用の取組をどうしていくかということをもう少し説明していただけますか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   委員御指摘のように、ふれあい交通というのは非常に大切な交通であるという認識の下、また、地域検討会で皆さんの御意見をいただいて、もっと利用していただきたいという取組を引き続きやりたいと思っております。ただ、皆様からよく出る御意見は、最終目的地まで行きたい、乗り継ぎをしたくないという御意見はございます。  今、他都市の事例も御紹介させていただきましたけれども、改めて本市の公共交通網を見ると、まだ幸いなことに、まだまだバランスの取れた公共交通網になっておりますので、今の公共交通にまずは乗っていただくという前提の下、今の公共交通利用促進を図るためにも、ぜひ乗り継ぎというのを許容していただく、最終目的地まで行きたいというのは、これは当然、皆さんそうだと思いますけれども、もし、最終目的地まで行きたいという方はぜひともタクシーに乗っていただきたいというのが、本市の考えでございます。  と言うのは簡単で、なかなか高額という御意見はもう十分分かっているところではございますが、後ほど説明する資料にもありますけれども、タクシーの利用者も非常に激減しておりまして、場合によっては市中でタクシーが走れない状況が、大分市ももうすぐそこに来ているのではないかというような危惧をしているところでございます。  その辺りも含めて御理解を賜る中、他都市のように、例えば区域のデマンドをするという方法もあるかもしれないんですけれども、もしそれをやると、タクシー事業者が潰れてしまうということもございますので、まずは今の公共交通を維持するための取組をしっかりやりつつ、足りないところは交通不便地域のモードを考えていくと、こういう非常に難しい課題をできるだけしっかりやっていきたいと考えております。 ○松下委員   あともう一点、部局が違うのですが、ふるさと団地の元気創造応援事業で、富士見が丘はたしか自治会でやっていますが、これは他市でもあるのですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   委員おっしゃるとおり、そのモードもございまして、先ほど御説明しました6-2の資料でいきますと、④のデマンドの区域運行、上から、大分市における交通手段のところに、おでかけ交通と書かせていただいているのがそれに当たります。  ふれあい交通とほぼ一緒で、違うのは区域という形でございます。富士見が丘はグリーンプラザ前とセンター前、公民館前という停留所が3つありますが、そこの3つのバス停まで結ぶモードを、地元の人が主体となって運行しております。そのうち、年会費を使われている方からも頂きますし、運賃収入は200円という形でいただいているのですけれども、あと、自治会が事業資金を出して、本市はそれを差し引いて2分の1の補助をしているという形でございます。団地であれば、地元でこういったモードもありますので、ぜひともそういったものも使っていただきたいと考えております。 ○高橋委員長   ほかにありませんか。  〔「なし」の声〕 ○高橋委員長   次に、公共交通利便性向上について、そして公共交通ネットワークを持続的に支える取組について、執行部から説明を受けます。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   資料7を御覧ください。  本資料は、現在、策定を進めております大分市地域公共交通計画素案を基に作成をしております。  1、本市の基本的な考え方ですが、地域の暮らしや産業などを支える移動は欠かせない存在ですが、近年の人口減少、公共交通利用者の減少、高齢者などの運転免許の返納の増加、運転手不足など、様々な課題があります。  これまで民間の交通事業者が収益を確保する形で公共交通を担うということが構造でしたが、利用者が減少する中、市民一人一人が公共交通の利用を意識しなければ、既存の公共交通を維持することは困難な状況にあります。  2、本市における地域公共交通の基本理念ですが、市民、交通事業者、行政が連携し、誰もが快適に移動できる公共交通ネットワークの構築を目指すこととしております。  恐れ入りますが、3ページをお開きください。  本市の公共交通のあるべき姿ですが、各拠点を結ぶ鉄道と市街化区域を中心に張り巡らされています黄色線の路線バス、調整区域や過疎地域では水色のふれあい交通と緑色の代替交通など、様々なモードでネットワークを形成しているところでございます。  もう一度1ページにお戻りください。  3、地域公共交通に関する各種データですが、1、鉄道ですが、JR大分駅では平成29年度から令和2年度にかけまして約32%乗車人員が減少、2、路線バスでは、平成28年度から令和2年度にかけまして乗車人員が285万人の減少となっております。  2ページをお願いいたします。  3、タクシーでは、平成28年度から令和2年度にかけまして利用者数は43%、223万人減少しており、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響で大きく落ち込んでいるところでございます。  その他のデータですが、平成25年に調査いたしましたパーソントリップ調査によりますと、鉄道が2%、路線バスが3%、タクシーが1%と公共交通の分担率は低く、自動車の移動が67%と多くを占めております。  資料の右側には、乗務員の数や二種免許保有者数、運転免許返還者数の整理をしておりますが、バスやタクシーの乗務員が減少する一方で、運転免許の返納者は増加すると考えております。  最後に4、取組事業ですが、鉄道やバス、タクシーなど、市民生活を支える交通インフラの利用促進は重要な課題と認識しております。ふだん自家用車で移動している市民の皆さんに、公共交通に乗り換えていただくのは難しい課題であると考えています。しかしながら、公共交通を使わなければ、いずれはなくなるではなく、すぐにでもなくなる可能性があります。  本市といたしましては、地道な取組ではございますが、公共交通利便性向上に向けた取組を、交通事業者と共に今後も進めてまいりたいと考えております。 ○高橋委員長   質問はありませんか。 ○松下委員   昨年度に、交通結節点を拠点としたであるとか、商業施設を周遊するとかいったバスルートの実証実験をやったと思うのですが、その検証と、今後するのかしないのかというのは、私どもが見ていますと、どうしても広報が間に合っていなかったのではないかというのがあって、知られていないがために利用されていなかったのではないかという懸念があって、やるのであれば継続的にやる必要があるのではないかと思うので、今やっているのかどうなのかということも含めて、3ページ目の、公共交通ネットワークを支える1つの取組ではないかという気がしますので、教えていただきたいと思います。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   委員御指摘のように、各拠点で循環型の実験をしたものがあったと思います。平成29年に始まりまして、最初は稙田地域から始まりまして、大南地域、明野地域、大在地域、坂ノ市地域、いろいろなところでやらせていただいております。結果としては、基本はバス事業者に事業性があればぜひやっていただきたいということでの実験をさせていただいたのですが、なかなかバス事業者が事業性があると思えるほどの結果は出なかったと認識しております。  ただ、委員御指摘の、3ページのところに、同じように各拠点の循環型のモードを書かせていただいております。事業性はないですけれども、ニーズは少なからずあると思っておりますし、今後、少子高齢化でこういった動きというのを補完するようなモードもあったほうがいいのではないかと思っております。現時点では、基本的には交通事業者にこういったことをしっかりやっていただきたいという考えがございますことと、現時点では交通事業者がなかなか取り組まないという現状もございますので、今の御指摘も含めまして、今後の課題であると認識しており、こういった未来のネットワークの絵を描かせていただいておりますので、今後そういったところを念頭に置きながら、できることを考えていきたいと思っております。 ○松下委員   ということは、今後あのような実証実験は行わないということですか。 ○橋本都市計画部次長都市交通対策課長   現時点では行うのは難しいかなと思っております。というのは、実験を行うにも運転手不足で、恒常的にやろうとすると断られるというのが現状です。これをするためには、1か月やるだけでも物すごいお金がかかるというのが現状で、実際は、大体1か月しかやっていないですけれども、1か月でどれぐらいの成果が出ますかと言われたのですが、1年間やるとなると、1か所当たり下手すると何億円という費用がかかるので、そこはできることを今後考えていきつつ、ただ、ここに書かせていただいているような各拠点の循環というのも、必要だと思っておりますので、課題として認識させていただきながら、今後進めていきたいと考えております。 ○高橋委員長   ほかに質問ございませんか。  〔「なし」の声〕 ○高橋委員長   以上で本日の調査研究を終了いたします。  説明員の方は退室をお願いいたします。お疲れさまでした。  〔説明員退室〕 ○高橋委員長   次に、総合交通対策特別委員会の管内視察についてです。  交通弱者移動手段の確保についての提案、提言につなげていくに当たり、様々な視点から調査をしていく必要があると考えております。感染拡大が落ち着いておりますので、9月のこの委員会でお示しをさせていただきましたスケジュールの予定を早め、管内視察を計画したいと思います。  大分県の交通管制センターに、渋滞対策という視点で、1月に現地視察を行いたいと考えておりますが、よろしいでしょうか。  〔「異議なし」の声〕 ○高橋委員長   それでは、日程を調整します。    〔日程調整〕 ○高橋委員長   それでは、1月25日13時15分に議会棟玄関前を出発したいと思いますが、よろしいですか。  〔「異議なし」の声〕 ○高橋委員長   よろしくお願いします。  ほかに何かありませんか。  〔「なし」の声〕 ○高橋委員長   これで委員会を終わります。お疲れさまでした。                              午後2時26分散会...